机を「コ」の字に並べて授業する高校…中退減る
広島市安佐南区の県立安西高校が4年前から、教室の机をコの字形に並べるなど
ユニークな授業を行っている。
どの席でも教諭と生徒の距離がほぼ同じになり、全員に気を配りながら授業を
進められるほか、生徒同士の議論もしやすくなるという。
今月中旬の公開授業には、国内外の教員ら約130人が訪れて見学した。
同校では「授業についていけない」などの理由で中退する生徒が多かったため、
東京大教授が発案した授業法を知った前校長が、導入を決めた。
実施後は中退者が減り、最も多かった時期に比べて10分の1程度になったという。
公開されたのは1年生の「現代文」の授業。
4人一組でのグループ討議では、詩人まどみちおさんの詩を読んで内容から
タイトルを類推。
動物としての「人間」の特徴を考える問題では、「恥ずかしいという気持ちを
持っている」「猿は恥ずかしさは感じないのか」などと議論し合った。
授業後の意見交換会では、見学した教諭から「教師の目線が生徒と同じ位置に
あって新鮮」などの意見が出た。
西尾明教頭は「生徒が近いので、理解できずに困っている子をすぐに見つける
ことができる」と利点を強調した。
▼YOMIURI ONLINE(読売新聞) [2011年1月27日]
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20110127-OYT8T00199.htm ▽「コ」の字型に配置された机で公開授業に臨む生徒たち(広島県立安西高校で)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20110127-982032-1-N.jpg