【国際】香港政治:今年の焦点は行政長官の人選問題〜有力候補は7人

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2012年に行われる行政長官と立法会議員の選挙制度改正で昨年は香港社会が揺れたが、
その選挙はいよいよ来年である。
それに先駆けて今年末には区議会議員と行政長官選挙委員会の選挙が行われるなど、
今年も香港政治をめぐる話題はつきない。
特に注目されるのが来年3月に行われる5年に一度の行政長官選挙だが、それに向けて
有力候補と目される人物の選挙活動的な動きも活発化している。
現任の曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官の任期は来年6月までで、7月からは
新たな人物が行政長官に就任する。
目下、鍵を握るといわれる中央政府の人選が注視されているところだ。

次期行政長官の有力候補と目される唐英年(ヘンリー・タン)政務長官は1月15日、
青年学術会議に出席した際、1980年代生まれのいわゆる「八十後」世代を戒める
ような講演を行い注目を浴びた。

唐長官は八十後世代の青年を「排他的」「強情で独断的」「勇往邁進」と評し、
ともすれば政治・社会運動が流血の惨事を招き、後戻りできなくなるなどと述べた。
昨年は1月の広深港高速鉄路(広州−香港間高速鉄道)建設反対運動、6月の天安門
事件追悼集会、選挙制度改正案への反対、7月1日のデモなど、さまざまな抗議活動で
八十後世代が前面に登場し、過激な行動が物議を醸した。

唐長官の発言は、保守的な人の多い50、60年代世代の人々の不満を代弁しているという。
この世代は現在社会の骨幹をなし、財界のリーダー、ひいては行政長官選挙委員会の
メンバーも含まれる。
唐長官の発言は、これら人々の支持を取り付け行政長官選挙で有利になることを
狙ったものと指摘されている。

唐長官は特区政府において広東省との協力、第12次五カ年計画(2011−15年)への呼応、
低所得層支援の「関愛基金(コミュニティーケアファンド)」、西九龍開発などの推進を
主管しており、その成果を実績にして行政長官選挙で優位に立つ構えだ。
社会的弱者のコミュニティーをたびたび訪問しているのも市民の支持取り付けといえる。

一方、もう一人の有力候補とされる行政会議召集人の梁振英氏も、最近の動きが注目
されている。
特に昨年11月、香港中文大学での講演で学生から劉暁波氏のノーベル平和賞受賞に
ついてコメントを求められた際、故・トウ小平氏こそが中国人初のノーベル平和賞を
受賞すべきと発言したことが話題となった。
民主派議員からは中央にこびて行政長官に選出されるのを狙った発言と批判されたほか、
トウ氏と天安門事件の関係から香港市民に対しマイナスの印象を与えたともみられている。

1月3日には複数のメディアの取材を受け、香港の詳細な経済発展構想を打ち出した。
広東省との協力、第12次五カ年計画に沿った戦略、貧富の格差問題などで数々の政策を提言。
数年前は行政長官になるつもりはないと発言していたのだが、一転して現在では積極的に
行政長官としての資質をアピールしている。

『明報』は昨年11月下旬、香港大学民意研究計画に委託して次期行政長官候補とみられる
3人物の支持率調査を行った。
昨年12月2日付同紙によると、支持率は唐長官が43.1%でトップ。
2位は第3期行政長官選挙に立候補した公民党(民主派)の梁家傑氏で25%、
3位は梁振英氏の13.1%となっている。
この調査は09年8月に始まって6回目となるが、唐長官は一貫して30−40%余りを維持し、
今回は過去最高となった。
(執筆者:香港ポスト 編集部・江藤和輝 編集担当:水野陽子)


つづきは以下ソースで
▼サーチナ [2011/1/26 16:33]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0126&f=politics_0126_005.shtml