神戸地裁での裁判員裁判で裁判員を経験した人らが参加する意見交換会が
20日、同地裁であった。経験者からは「まだ難しい言葉があった」などと
さらなる改善を求める声が相次いだ。意見交換会には▽女性4人、男性3人の
裁判員経験者▽同地裁の東尾龍一、岡田信の両裁判官▽神戸地検の
野口勝久検事▽兵庫県弁護士会の古市敏彰弁護士−−の計11人が参加した。
経験者はいずれも、「いい経験だった」と振り返ったが、改善を求める声も多かった。
明石市の会社員、山下薫さん(36)は「選任当日に初公判を迎える場合は、
心構えのための時間が必要」と述べ、芦屋市の会社員、古市達雄さん(61)は
「死刑が求刑された裁判で、1審の判断と逆の判断が上級審で出た場合、
裁判員にとって心理的な責任が重い」と指摘した。
一方、経験者からは「裁判員が参加することでの感想を聞きたい」との声もあり、
野口検事は「さらに分かりやすい工夫をしているが、準備にかかる時間が3〜4倍に
増えた」、古市弁護士は「従来は被告に有利な証拠を多く出し、どれかを裁判官に
採用してもらえればとの視点だったが、裁判員裁判になるまで説得力があり
理解してもらうという視点が欠けていた」と振り返った
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20110122ddlk28040396000c.html