asahi.com
2011年01月20日
■新手の工夫次々 県選管呼びかけ
現職と新顔の一騎打ちとなった今回の知事選。30日の投開票を前に、投票率の低下を懸念する声が上がっている。
1期目に対する評価を多くの有権者から得たい現職と、現県政への批判票を取り込みたい新顔。
両陣営は県選挙管理委員会と同様に、投票を呼びかけている。(柏原愛)
県選管によると、前回2007年と前々回03年の知事選は、いずれも4人の候補者による激戦となり、投票率が65%を超えた。
しかし、その前の1999年の選挙は、3期目に挑む天野建氏と共産党推薦の小林義次氏の現新対決で、
投票率は過去最低の45・13%=グラフ参照=だった。当日の天候が雪のち雨だったことも影響したとみられる。
対決の構図は今回と同じだ。
投票率の低下を警戒する県選管は、知事選に関心をもってもらおうと啓発活動に力を入れる。
スーパーのレシートやフリーペーパーなどに広告を刷り込んだり、
映画館に啓発広告入りのティッシュを置いたりしている。
JR中央線や身延線、富士急行線の主要駅にもポスターをはり、電車の中づり広告も出した。
今回新たに実施したのは、タクシーの車体にはるマグネット付きのステッカー。
投票日の「1月30日」と「投票日 必ずしよう 意思表示」の文字を入れ、県内34社の計649台にはった。
県選管の戸栗敏委員長は、タクシーが走るエリアが生活圏と合致していることから、
「多くの人の目に触れる」と期待する。県タクシー協会の小澤照彦会長は「車中でも『投票に行きましょう』と喚起したい」と話す。
■両陣営も気もむ
一方、知事選に立候補した現職で再選をめざす横内正明氏(68)と、新顔で共産党県副委員長の
大久保令子氏(60)の両陣営も、盛りあがりに欠ける選挙戦を心配する。
横内氏の陣営は、圧倒的な得票で勝利することが「次の4年間の政策実現につながる」と強調。
選挙ポスターには、名前よりも政策を大きく記載し、関心と期待感を持ってもらおうと努める。
現職の知名度を生かし、「山梨の未来のための選択」を掲げて、支持を呼びかけている。
大久保氏の陣営は、「県政をかえよう。そのためには投票に行こう」と訴える。
ポスターに入れたキャッチコピーの「あったか県政へ転換」の文字は、
「温かさをイメージさせる」(陣営)オレンジ色を使用。
知名度を高めるために名前を目立たせようと、赤地で白抜きにし、顔写真も大きめにした。
http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000001101200003