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兵庫県相生市は19日、来年度から市内の幼稚園や保育園の園児から中学生までの給食費や幼稚園の授業料を
無料にするなど計12の子育て施策を発表した。
給食費の無料化については、すでに茨城県大子町や群馬県南牧村などで小中学生を対象に実施しているが、
幼稚園・保育園児も対象にするのは全国でも珍しいという。全国学校給食協会(東京都千代田区)の担当者は
「子育て世代にはありがたい画期的な施策」と評価している。
同市では人口減に歯止めがかからず、昨年10月の国勢調査では3万1171人と10年前と比べ3149人減少した。
このため、子育て世代の経済的負担を軽くし、定住化と市外からの転入者を増やすため、無料化に踏み切ることにした。
12の関連予算は2億9120万円を見込んでおり、3月議会に上程し、可決されれば4月から実施される。
給食費無料の対象は市内在住の3〜15歳(約2800人)。市立幼稚園に通う園児の場合、授業料の免除と合わせると、
1人につき年9万5000円の負担軽減になるという。
ほかにも、今年4月以降に生まれる子どもについては、1人当たり5万円を「出産祝い金」として支給。
予防接種や子どもの一時預かり、延長保育などに利用できる「子育て応援券」(3万6000円相当)を配布する制度を始める。
新婚世帯には月1万円を上限に家賃補助を3年間行い、市内に自宅を購入した世帯には上限50万円の
住宅取得奨励金も支給する。
谷口芳紀市長は「将来的には子育て応援都市宣言を行い、全国に子育てしやすい市としてアピールしたい」と話している。
(2011年1月20日12時28分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110120-OYT1T00451.htm