“臓器移植支援団体”を捜索
海外で臓器移植を受ける人を支援する目的で設立された、大阪にあった民間の団体の
元代表らが、手術費用を巡るトラブルで刑事告訴されたのを受けて、兵庫県警察本部は、
6日朝から関係先を捜索し、今後、臓器移植法が禁じる活動がなかったか捜査する方針です。
団体の元代表は「病気で困っている人のための活動で、法律に触れるようなことはしていない」
と話しています。
捜索を受けているのは、去年まで大阪・岬町にあった民間団体「海外医療臓器移植支援
ボランティアセンター」の元の事務所などです。この団体を巡っては、おととし中国に渡航し
腎臓の移植手術を受けようとした神戸市の60代の男性が「渡航費などの名目で団体に
1000万円余りを支払ったのに、手術が受けられなかった」として、団体の元代表と元副
代表を詐欺の疑いで刑事告訴し、警察は、この告訴を受けて捜索に入りました。
警察の調べによりますと、この団体に現金を支払った複数の患者が中国で臓器移植を
受けていたということで、警察は今後、臓器移植法が禁じる無許可での臓器のあっせんや
売買に当たる活動がなかったか捜査を進める方針です。
海外医療臓器移植支援ボランティアセンターの杉本光司元代表は、NHKの取材に対して
「受け取った金は渡航や現地での滞在の費用であり、利益を上げているわけではない。
病気で困っている人の橋渡しになりたいと活動していたもので、法律に触れるようなことは
していない」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110106/k10013239061000.html