まずはこちらの動画をご覧いただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=4aPHJxV1-2o YouTubeなどの動画サイトでサッカー動画を日常的によく観る人はもちろん、
芸スポ・ドメサカ民にもご存じの人は多いだろう「頭突き監督」。
どちらに非があるかは一目瞭然?だが、ところでこの二人はいったい
どこのクラブの人間なのだろう。
まずは「被害者」、黒のユニフォームの選手。アルベルト・シュトライト
(Albert Streit)はドイツとルーマニアの二重国籍のMF。VfBシュツットガルト
とフランクフルトの下部組織で育ち、プロデビュー以来、ドイツ・ブンデス
リーガでプレーするベテラン選手だ。「事件」当時は1.FCケルンに所属して
いた。2008年に移籍金250万ユーロ(推定)でFCシャルケ04への移籍。内田篤人
や中国代表・蒿俊閔のチームメイトだが、現在はセカンドチームに所属している。
このアルベルト、件の頭突きプレーについては、何とレッドカードを食らっている。
名演技に花を添えることになったが、当時のアルベルトの心境や幾許か。
内田は機会があれば是非リポートしてほしい。
そして当時MSVデュイスブルク監督のノーバート・メイヤー(Norbert Meier)こそが、
このサッカー史に残る名演技の主役だ。さして知名度の高い人物とは言えないかも
しれないが、現役時代はブンデスリーガのヴェルダー・ブレーメンとボルシア・メン
ヒェングラートバッハでプレー。当時の西ドイツ代表に選ばれて16試合出場・2得点
を記録、1984年の欧州選手権にも出場した、れっきとした名選手だ。
そんなメイヤーがサッカー界の歴史に名を刻んだのは2005年12月6日。ケルン戦の後半
37分、相手チームの選手・アルベルトとゼロ距離で言い争ったかと思うと、突然のヘッド
バット。しかし次の瞬間、先制攻撃したはずのメイヤーは頭を抱えてその場に突っ伏した。
事情の分からない(「分かっていた」のかもしれないが)デュイスブルクの選手たちはK.O.
されたアルベルトに一斉に詰め寄った。かくして、先に言い寄られた側とはいえ、彼は相手
選手の一発退場に貢献したのだ。
しかし前代未聞の監督による非紳士的行為をやってのけたメイヤーに対して、ドイツサッカー
連盟はは当然の決断を下した。現役だった時代とは違う21世紀、彼の行為はバッチリ全世界中
に配信されたのだから当然と言えば当然だ。試合の翌々日に3カ月の資格停止処分を受け、
そのままデュイスブルクを去っていった。
文責:うんこなうφ