#パナマックス船 第一便が入港
道内最大の飼料コンビナートの竣工(しゅんこう)を10月に控えた
十勝港(広尾町)に11日午前、原料を運ぶパナマックス型の大型貨
物船の第一便が入港した。道東最深のマイナス13メートルの飼料
岸壁を擁する十勝港は、「アグリポート」の全貌(ぜんぼう)を見せた。
パナマックス型はパナマ運河を通行できる最大級の貨物船で、入港
したのはバハマ船籍の「アトランティック・ホライズン号」。載貨総重量
7万5709トンと、これまで同港に入港した最大貨物船「シーメロディ
号」(8月9日入港)の同5万8100トンをはるかに上回る。16日まで
停泊し、北米産の飼料用トウモロコシ2万7500トンを荷揚げする予
定だ。
この日は午前9時半ごろ、全長約225メートルの巨体が十勝港に
姿を見せ同11時ごろ、村瀬優町長らも見守る中、無事にマイナス1
3メートルの第4埠頭第3岸壁に着岸。続いて同岸壁に建設されたア
ンローダー(陸揚機)でトウモロコシが吸い上げられ、コンビナートの
サイロにコンベヤーで運び込まれた。村瀬町長は「この港が十勝農
業の発展に貢献できる新たな一歩となる。港湾整備に理解してくれ
た町民に感謝したい」と話した。
町は今年、同岸壁を外航穀物輸送船が優先使用できるよう港湾施
設管理条例を改正。同条例の適用を受けるには岸壁使用料が1・5
倍の割り増しとなるが、同号では約400万円の使用料収入があると
いう。飼料コンビナートが本格稼働すれば、年間で約3000万円の岸
壁使用料増が見込まれる。
同コンビナートは13日以降に試験操業を本格化させ、来年4月から
は年間40万トンの生産を目指す本格操業に入る予定。
今月は07年に丸紅など5社によるコンビナート建設構想が発表され
てからちょうど3年。原料保管・荷役を担う十勝グレーンセンターでは
「ようやくパナマックス船の入港を迎えた。これからがスタートライン。
安全で競争力ある飼料を提供していきたい」と話している。
ソース:十勝毎日新聞
http://www.tokachi.co.jp/news/201009/20100911-0006589.php http://www.tokachi.co.jp/photograph/201009/THM20100911-0006589-0007441.jpg