◆日本パラ五輪委、NPOと契約解除へ 募金「不透明」
パラリンピック支援の募金活動をめぐり、厚生労働省が、日本パラリンピック委員会(JPC)側に対し、募金活動をしていた特定非
営利活動法人(NPO法人)との契約解除などを29日までに行政指導していたことが分かった。同省が不透明な募金活動の実態を
問題視したもので、パラリンピックの信用や名誉を損なったと判断した。
同省によると、JPC側はこの指導を受け、契約解除の方向でNPO法人に対するパラリンピックの名称使用の承認を取り消すよう
国際パラリンピック委員会(IPC)に提案し、協議中。また、JPC側は自ら募金活動をする方針だという。
このNPO法人は「日本パラリンピック支援機構」(東京都新宿区)。JPCを内部に置く財団法人「日本障害者スポーツ協会」(中央
区)からパラリンピックの名称使用などの許可を2004年に得て、選手強化費の一部に使われる募金活動をしていた。
機構が、募金に協力した外部の企業側などの了解を得ることなく、04〜08年度の募金収入計約6080万円のうち約6割(各年度
では5〜8割)を募金の経費やチャリティー事業の経費に充てていたことが、今年4月に発覚。同省が経緯を調査していた。
同省の行政指導文書によると、機構が、募金の経費だけでも一律3割を取っていたことや、経費の使途を明らかにしていなかった
ことを問題視。募金など機構の各事業ごとの決算報告・公表を行わなかった点などを、JPC側との契約違反だとした。さらに、機構
がパラリンピックの名称を使って事業をする際、IPCが課していた「寄付者名を明記した財務資料をウェブサイトを含む手段で常に
公表すること」とする条件を履行していなかったことも指摘した。
これに対し、機構は「募金からの経費率30%は日本障害者スポーツ協会側との再三の協議で決めた」などと主張。活動を一時的
に停止する一方で、契約継続を求めている。(上沢博之)
ソース:asahi.com(朝日新聞) 2010/08/30 03:04
http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY201008290290.html 表:
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