羽も背も全身真っ黒というトノサマバッタがこのほど、木津川市で見つかった。研究者は「研究室で人為的に作り出すことは
できるが、自然界ではかなり珍しい」と驚いている。
バッタは、成虫の一歩手前に当たる「終齢幼虫」で体長約4センチ。今月25日夜、木津川市中央体育館(同市木津)南側の
駐車場近くで発見され、捕獲後も元気に跳ね回っている。
農業生物資源研究所(茨城県つくば市)昆虫昆虫植物相互作用研究ユニット上級研究員の田中誠二さんによると、
トノサマバッタは脱皮直前の環境に応じて体の色を変える「孤独相」や、大量発生時の「群生相」などに分かれる。黒色の
個体は群生相に多いが腹側はオレンジ色をしている。今回見つかったバッタは腹側を含め全身黒色で、胸の形などから
孤独相とみられる、という。
田中さんは「アスファルトなど黒いものがある場所にいたのでは」と推測。「脱皮後に体色を制御するコラゾニンというホルモンを
多く投与すれば、人為的には作れるが野外でこれだけ真っ黒な個体は珍しい」と話していた。
【 2010年08月28日 13時33分 】
ソース: 京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20100828000070 木津川市で見つかった全身真っ黒のトノサマバッタ
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2010/08/20100828132750.jpg ※依頼があり立てました。