ブラジルでは、コメディー番組などで選挙候補者を笑い物にすることが法律で禁じられているが、
10月の大統領選を前に、この規制が以前より厳しくなっているとして、番組関係者らが反発している。
22日にはリオデジャネイロの海岸で関係者らによるデモも予定されている。
この法律は、政府の認可を得たテレビ局やラジオ局が、候補者や政党を軽蔑したり笑い物にしたりする番組を
放送することを禁じたもので、違反した場合、最高16万レアル(約780万円)程度の罰金が科せられる。
法律は1997年に施行されたものだが、コメディー番組の関係者らは、
このところ規制が厳しくなり、言論の自由が制限されていると感じている。
主要なコメディー番組の中で政治をネタにする機会が増えたことが一因のようだ。
当局は、規制はこれまで通りに適用しており、強化してはいないとしているが、
放送局は巨額の罰金や認可取り消しを恐れ、対策を講じている。
1992年の放送開始以来、大勢の政治家を物まねや笑いの題材にしてきたあるコメディー番組では、
候補者の名前を出さない方針に切り替え、架空の政治家のキャラクターを使うようになった。
また2008年に始まり、政治家への鋭い質問で人気を得た別の番組では、
候補者に関する発言やジョークの内容に気を遣うようになったという。
ブラジルのテレビ局ヘジ・グローボは声明で、この法律は表現の自由に反しており、
選挙当局によって廃止されると信じていると述べている。
ソース CNN 2010.08.20 14:12
http://www.cnn.co.jp/world/AIC201008200012.html