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>>1より)
●ヤリ玉に上がる投手、打撃部門担当
だが、フタを開けてみれば、リーグトップタイの12勝を挙げる東野を除いて先発陣は総崩れ。
12球団ナンバーワンといわれた打線も、いまだに固定できずに四苦八苦している。原監督に
好意的な関係者は、「それでも首位を争っているんだから」とかばうものの、「常勝」を
旗印にする巨人というチームでは、「なにをモタモタしているんだ」という声もあるという。
「冒頭の滝鼻オーナーの怒りも、それだけ今季の巨人の戦いぶりに不満を抱いている人がいる
という証明でしょう。クライマックスシリーズ(CS)出場を逃すことは考えられないが、
仮にV逸となればコーチ陣の入れ替えは避けられない、という見方が強い。特に開幕から
4カ月以上も経っていまだに投壊に効果的な手を打てない投手部門は、俎上(そじょう)に
載せられてしかるべき。WBCで原監督から、総合コーチという実質ヘッドコーチの肩書を
与えられた、伊東勤元西武監督の名前を耳にする。配球や戦術眼に優れている伊東氏を
バッテリーチーフコーチの肩書で入閣させ、捕手の目から投手陣を再生させるという
ことなのかもしれません。低迷する視聴率などのことを考えれば、さらなる大物の名前なども
取りざたされるかもしれません」
とは、日本テレビの関係者。実際、昨年は12球団で唯一の2点台(2・94)だったチーム防御率が
今季は16日現在、4・01。尾花コーチが横浜監督になった途端、1点以上も悪化したとなれば、
確かに斎藤、香田両一軍投手コーチの責任問題は避けられないかもしれない。WBCつながりで
いえばほかにも、投手コーチだった山田久志元中日監督や、内野守備走塁コーチだった
高代延博元中日コーチ(現韓国プロ野球ハンファ総合コーチ)の名前も巨人周辺では耳にする。
巨人の打撃部門には伊原ヘッドコーチを筆頭に吉村野手総合コーチ、篠塚、
村田両打撃コーチと4人もいるが、船頭多くして何とかじゃないが、教えられる選手に
戸惑いが生じる弊害も以前から指摘されている。
モタモタし始めた途端に外野がうるさくなるのは巨人の常。原監督はきょう17日から始まる
3位中日、首位阪神との6連戦に向け、「余計なことを考えず、一戦必勝で頑張る。
しっかり一戦一戦を戦うことで、先も見えてくる」と話したが、残り39試合に懸かるのは
リーグ4連覇だけじゃないようだ。
(終)