佐渡市の佐渡トキ保護センターの放鳥訓練施設「順化ケージ」で外敵対策の改修工事が終わり、環境省は4日、
11月の第3次放鳥の候補となるトキ14羽(雄8羽、雌6羽)をケージ内に入れた。訓練の再開は、3月にケージ
内で9羽がテンに襲われて死んだ事故から約5カ月ぶり。悲劇を乗り越え、改めて野生復帰を目指す。
この日は午前7時前から、環境省や県、センターの関係者ら24人が「繁殖ケージ」内の放鳥候補のトキを捕獲。
体重を測り、個体を識別するためのマイクロチップや全地球測位システム(GPS)送信器などを埋め込み、午前
10時前、順化ケージ内に放った。
当初は15羽を入れる予定だったが、うち雌1羽については捕獲後、左羽の付け根が内出血していることがわかり、
見送られた。いつ負傷したのかは不明という。
環境省は、順化ケージに侵入したテンにトキが襲われた事故を受け、7月、約4千万円をかけて改修工事を実施。
ケージのすき間をふさぎ、周囲に電気さくを設けた。
新たに「管理指針」も設け、外敵が侵入した形跡があれば、すぐに記録してセンター内で情報を共有するほか、
電気さくなどが機能しているか確認する。職員が不在になる夜間には監視員を配置し、異常があればすぐに
センター職員に連絡が入るようにする。(有田憲一)
ソース: 朝日新聞
http://mytown.asahi.com/areanews/niigata/TKY201008040405.html 改修された順化ケージに放されるトキ=佐渡市の佐渡トキ保護センター、環境省提供
http://www.asahi.com/areanews/images/TKY201008040399.jpg ※依頼があり立てました。