◆UPDATE1: 米FRBのインフレ目標引き上げはリスクが伴う=SF地区連銀総裁
[ワシントン 26日 ロイター] 米サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は26日、連邦準備理事会(FRB)のインフレ
目標引き上げについて、危険な政策との認識を示した。
次期FRB副議長候補に示されているイエレン総裁はシェルビー上院議員の質問に対する返答書簡のなかで、長期的イン
フレ目標の引き上げはFRBに今後の金融政策で一段の操作余地を与える一方、「その恩恵は、FRBのインフレ(抑制)に
関する信認が低下する可能性、インフレや金利の上昇といった経済的コストなど別の要因によって相殺されることになる」と
述べた。
FRBが将来どのように資産バブルに対処していくかとの質問に対し、FRB理事候補のピーター・ダイアモンド氏は「緩和的
な金融政策とバブルのリスクが関連する可能性がある一方、バブルのリスクに対処する上で、金融政策は最適な手段では
ない」とし、規制が資産バブルに対処する上でふさわしい方策である可能性がある、と指摘した。
ダイアモンド氏はまた、FRBによって実施された金融刺激の現在の水準を快適と感じているとしたうえで、FRBはいずれ
の方向であれ(金融)政策の変更を正当化する可能性がある状況に注意すべき、とした。
さらに、さほど主要でないとしても、デフレリスクがインフレリスクを上回っている、との見方を示した。
もう一人のFRB理事候補であるサラ・ラスキン氏は、利上げ開始前のモーゲージ担保証券(MBS)売却に反対する姿勢を
示した。
「現在の住宅市場の状況を踏まえ、自分は安定化した後に、MBS売却に踏み切るだろう」と語った。
また、FRBがいったん利上げを開始すれば、保有する米国債の規模を縮小し、平均の償還期間を短縮することは適切、と
の見解を示した。
ソース:ロイター 2010/07/27 05:44
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnJT869634620100726