佐賀選挙区選出の自民党の岩永浩美参院議員(68)(25日で任期満了)が、取締役を務める
有線音楽放送会社「キャンシステム」(東京)を監督する総務省に対し、違法行為が続く有線放送業界を
擁護する発言をしていたことがわかった。
同社は岩永氏が代表の自民党支部に2006年から3年間で計500万円を献金しているが、
岩永氏は「何も悪いことはしていない」と口利きを否定している。
総務省は3月、「有線音楽放送事業の正常化に関する検討チーム」を設置。6月に報告書を公表した。
報告書は、1970年代以降、一部の会社が無許可で電柱を使用するなどの違法状態が続いたと
指摘。最大手の大阪有線放送社(現USEN)は2000年までに違法状態を解消したが、業界2位の
キャンシステムは解消できていないとしている。
さらに、全国有線音楽放送協会理事長も務める岩永氏が、大阪有線の違法な事業拡張により、
キャンシステムなどほかの事業者の正常化が遅れたなどの趣旨で発言したと記載。総務省に
大阪有線の正常化の検証を求めるなどの働きかけもしたとしている。ただし「(一連の行為が)
行政の判断に影響が及んだと言える証拠はない」と結論付けた。
岩永氏は25日、発言と献金を認めた上で、「業界の正常化が遅れている原因を
総務省に言っただけだ」と述べた。
*+*+ YOMIURI ONLINE 2010/07/25[21:38:37] +*+*
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100725-OYT1T00639.htm