不動産管理会社「常口(じょうぐち)アトム」(本社・札幌市白石区)の元
社員による強姦(ごうかん)事件を巡り、同社から「事件の新情報の口止め
料」などの名目で現金を脅し取ろうとしたとして、北海道警は6日、札幌白
石署留置管理課巡査、金田智大容疑者(28)を恐喝未遂容疑で逮捕した。
道警監察官室は「恐喝内容に捜査情報と思われるものは含まれていない」と
説明している。容疑を認めているという。
監察官室などによると、容疑は5月28日、個人探偵を名乗り、同社社
長(47)に「友人がそちらに勤務しており、ほかにも元社員と同じことを
した人がいると聞いた。外に漏れると大変なことになる」「情報を買ってく
れないか。早急に手を打てば会社の信用失墜も最小限で済む」との手紙を郵
送。
現金300万円を脅し取ろうとしたとされる。同社の被害届で発覚した。
手紙には報道された範囲で事件内容も記されていたが「知人」の話には具体
性がなく、元社員の供述なども含まれていないことから、道警は虚偽の可能
性が高いとみている。
金田容疑者は4月に札幌白石署に異動。元社員の稲見功之介被告(26)は
同26日に逮捕され、同署などで拘置されていた。留置管理課員は容疑者名
や罪名などが書かれた台帳を管理しているが、事件の細部は知らされないと
いう。
道警では6月にも本部少年課の男性警部が容疑者に被害者情報を漏らしたと
して懲戒免職処分になった。渡部武夫・監察官室長は「重大な不祥事。厳正
な処分をする」とコメントした。【吉井理記、金子淳】
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100707k0000m040101000c.html