朝日町長が人事提案を断念 副町長と教育長、9月定例会まで空席
朝日町の脇四計夫町長は、町議会6月定例会最終日の7日、副町長と教育長を選任する 人事案件の提出を断念した。6月13日の
町長就任以来、複数の候補者に打診したものの 、承諾を得られなかったためで、町長が提案を目指す9月定例会まで両ポストの空席が
続 くことになる。
「最終日までに提案できなかったことをおわびします」。本会議前の議会運営委員会に 出席した脇町長は、吉江守熙委員長ら各委員に
陳謝した。5月16日の町長選後、同20 日に教育長、6月12日には副町長が辞任し、脇町長は就任当初、6月定例会で提案した い
考えを明らかにしていた。
人選が難航する背景には、脇町長が北陸三県で初の共産党籍を持つ首長のため、候補者 側が引き受けにくい事情があるとみられる。
町議会は、定数10のうち自民党系の創政会 が7人を占めており、定例会で人事案件が否決される可能性も指摘されていた。8月8日 に
は任期満了に伴う町議選が行われるが、改選後も引き続き自民党系が中心になる見通し となっている。
町長周辺の関係者によると、脇町長は当初から、児童と生徒の教育環境を重視し、副町 長より教育長の人選を優先させていたと
される。ただ、老朽化している五箇庄小の統合推 進を掲げていた前町長に対し、脇町長は地元住民の意見を尊重する方針を示して
当選した だけに、新しい教育長は賛成派、反対派双方の住民の間で難しい役回りを担うことになる 。
脇町長は「私の努力不足だが、急いで決めるより、慎重に人選し、新しい議員構成の下 で提案したい」と話した。
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