【那須烏山】NHK大河ドラマのテーマに合わせて歴史を講義する、元中学校長で歴史研究家
新井正義さん(81)=さくら市喜連川=の歴史講座が、本年度で20回目を迎えた。今回は「幕末・
政局の動きと龍馬の生涯」のテーマで、20日に第1回を市烏山公民館で開いた。15年以上通う
熱心な受講生もおり、新井さんは「自分の勉強の成果を聞いてくれ、ありがたい」と、坂本龍馬が
駆け抜けた幕末の講義に力を入れている。
新井さんは喜連川中で16年間日本史を指導。1982年には県立烏山青年の家所長を務め、89年
に同校校長で退職した。すぐに公民館の歴史講座の講師となり、旧南那須町で6年間、それ以降は
旧烏山町で担当している。両町合併後も続けている。講座担当3年目からは大河ドラマの内容に
合わせてテーマを設定。毎年、次回作が決まると関連書籍で毎日3時間から5時間勉強する。今回も
5カ月間準備してきた。新井さんは「大河ドラマで予習してもらい、講座では史実とドラマの
フィクション部分を比較しながら話している」という。
歴史講座は市民対象で、毎月1回(10月2回)の計8回。1回目は約60人が受講した。今後、龍馬の
脱藩や海援隊結成、薩長同盟などの講義のほか、宇都宮城など戊辰戦争の県内戦跡巡りも行う。約15年
受講を続ける野上、無職石田なみさん(76)は「この講座は生きる張り合い。昨年は米沢に行き、
直江兼続の墓も訪ねた」と言う。講座づくりを担当してきた前社会教育指導員の桜井恵子さん
(61)は「新井さんは歴史を現代の政治経済問題と結び付けてくれる点もおもしろい」と、講義の
魅力を話している。
ソース:
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nasukarasuyama/news/20100521/325723