住友電気工業は19日、ハイブリッド自動車(HV)や電気自動車(EV)のコンバーターに
搭載されるチョークコイル用圧粉磁心を開発したと発表した。製品体積を最大50%低減、
コイルの銅線使用量を約30%低減でき、小型化、高性能化を可能にする。
チョークコイルはHV、EVのバッテリー電圧を高める昇圧コンバーターなどに搭載され、
電気エネルギーと磁気エネルギーとの変換や電流ノイズの除去(整流)に用いられる。
住友電工ではチョークコイルに用いられる圧粉磁心に対し、原料組成の最適化と独自の材料
組織制御技術により、変換損失を低減するとともに、材料の高充填密度による高磁束密度化を
達成した。開発した圧粉磁心を用いたチョークコイルは車載用の大容量電源デバイスの
動作周波数域を従来の10キロヘルツから300キロヘルツへ広帯域化できる。
またフェライト材に比べ動作磁束密度を高めることができ、体積や重量を半減、デバイスの
大幅な小型化を図れる。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション
実用化助成を受け、開発用パイロットプラントを導入、2012年に50億円の売り上げを目指す。
今回の開発詳細は25〜27日に東京で開催される粉体粉末冶金協会春季講演大会で発表される。
ソース:
http://www.njd.jp/news/detail.php?id=935&PHPSESSID=3e143a542399170a3bd6990f8c2255ed