ゲーム制作に込めた開発者の思いを聞く「開発陣に質問状」。今回は、カプコンの格闘アクションゲーム
「スーパーストリートファイター4」(PS3、Xbox360)です。開発統括本部オンライン開発部の
小野義徳部長に作品の魅力を尋ねました。
−−ゲームのセールスポイントは?
昔、「スト2(ストリートファイター2)」にハマっていた人が、気軽にカムバックできるような格闘ゲームに
なっています。難しいことは気にしないで、コントローラーを「ガチャガチャ」と触れてください。ネットワークに
接続すれば、更に昔のゲームセンターと同じような光景がバーチャルに再現されます。見知らぬ人との対戦、
強者(つわもの)たちが闘っている様子を見学し、強い人がいる筐体(きょうたい)へ100円を並べて
対戦待ちをしていたあのころ。「スーパーストリートファイター4(スパ4)」では、このすべてが皆さんのウチで再現されます。
−−開発の経緯は?
「無印4(スト4)」を一昨年の7月にアーケードで、昨年の2月にPS3とXbox360でリリースしました。
全世界で多くの方が「スト2時代の同窓会」という“パーティー”に参加していただけました。「同窓会」に
参加していただいた皆さんから、「あの“先生”が来ていない」「○組の△△さんが来ていない」
「ぜひあの“校舎”でやりたい」というオーダーが来ました。今回の「スパ4」では、開発者のエゴはいったん置いて、
皆さんが極力満足する「同窓会」になるよう、キャラクターの選定やモードの作成、格闘ツールとしてのゲームバランスの調整を行いました。
−−今だから笑って明かせるけれど、開発当時は大変だったエピソードをお願いします。
今回の「同窓会」には、「ボーナスステージ」という“校舎”を建てました。これは「無印4」のときも、私自身が
入れたいと思っていた要素でした。「無印4」のインタビューでは勢いあまって「この“校舎”入りますよっ!!」と宣言し、
開発期間の都合で「ボーナスステージ」が入らなかったとき、多くの方からおしかりの言葉を受けました。今回は、
開発ディレクターへ毎日のように耳打ちし、暗示をかけて、ついに“校舎”をよみがえらせることができました。
ぜひ「昔取った杵柄(きねづか)」の人は、このモードで思い出に浸ってください。
−−ファンへ一言お願いします。
このタイトルを昨年に復活させることができたのは、全世界のストリートファイターのファン同窓生の皆さんのお陰です。
格闘ツールの主人公は、開発者でも、ゲームの登場キャラクターでもありません。プレーしていただいている皆さんが主人公です。
その皆さんが気持ちよくツールを使いこなせるように、今作も丁寧に磨きました。末長く、このツールを使っていただき、
オーバー30歳の方には、ぜひ次の世代の子供たちにも伝えていただければ非常にありがたいです。このツールを作る
チャンスをいただけて、本当に皆さん、ありがとうございました。
カプコン 開発統括本部 オンライン開発部 部長 小野義徳
ソース:
http://mantan-web.jp/2010/05/16/20100516dog00m200006000c.html 画像:「スーパーストリートファイター4」のパッケージ
http://mantan-web.jp/2010/05/16/20100516dog00m200006000c/1.html