人口の約15%を外国人が占める群馬県大泉町。不況の影響などで帰国する外国人が続出。
国土交通省が3月に発表した公示地価では町内の住宅地は前年比5%下落し、
県内最大の落ち込みをみせた。町のにぎわいを取り戻すべく、同町観光協会は今月から、
食をテーマにしたイベント「活きな世界のグルメ横町」を開催することを決めた。
関係者は「日本人も外国人も不況で内にこもりがち。町に漂う悪い流れを変えたい」と意気込む。
(本間英士)
町国際協働課によると、今年2月時点での同町の外国人登録者数は6385人。前年より670人減ったが、
その約8割はブラジル人の帰国によるものとみられる。同課ではその背景について、
「不況の影響や母国の経済成長などにより、日本に住むメリットが薄れつつある」とみる。
そんな町に活気を取り戻そうと、同町観光協会は5月から、世界の食をテーマにしたイベント
「活きな世界のグルメ横町」を毎月第4日曜日に開催することを決めた。
会場となる「いずみ緑道花の広場」(同町坂田)では、町内で料理店を経営する外国人らが出す屋台が並び、
「シュラスコ」(ブラジル風バーベキュー)といったブラジル料理など、数カ国の料理を提供。特設ステージでは、
地元のグループによる、サンバのリズムにアレンジした和太鼓演奏などが行われるという。
4月4日にはプレイベントを実施し、約千人が参加したという。ある女性スタッフ(22)は「日本人、外国人を問わず、
多くの人から『こういうイベントを待っていた』と言ってもらえた。本番でもこれ以上の盛り上がりを期待している」と手応えを語る。
同町にはこれまでも、毎年9月に開催される「大泉カルナバル」といった名物イベントがあった。新たな町の風物詩誕生となるか。
第1回は23日午前11時から開始される。
同協会は「おいしいものを食べたい気持ちは世界共通。県内外の人に、『味覚』を通じて大泉という
個性的な町の魅力を知ってもらえれば」と話している。
msn産経ニュース 2010.5.8 02:40
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/gunma/100508/gnm1005080241002-n1.htm