中国のインターネット・メディア、千龍網は25日、賭博に絡み八百長試合を行ったとして
警察の取調べを受けている中国サッカー協会前副主席の南勇容疑者と
国家体育総局副局長前局長の楊一民容疑者の有罪が確定すれば、
死刑が適用される可能性があると伝えた。
中国では、サッカー界幹部多数が、賭博や賭博に関連して八百長試合を行ったとして、
取調べの対象になっている。南容疑者らは「疑惑の人」として注視されていたが、
1月15日から公の場所に姿を見せなくなった。警察当局は24日、2人の身柄を拘束して
取調べを進めていることを明らかにした。
北京市匯佳法律事務所の邱宝昌弁護士は取材に対して、両容疑者は有罪とされた場合、
死刑が言い渡される可能性があるとの見方を示した。
邱弁護士によると、賭博に絡み不正に金品を受け取っていたとの事実認定だけでなく、
2人の「身分」も量刑に大きな影響があるという。公務員や国有企業関係者の汚職には
刑法第385条が適用されるが、同条文には「地位を利用して不正に10万元相当以上を
受け取った場合には懲役10年以上または無期懲役。特に悪質な場合には、
死刑の適用もできる」と定められている。
南勇容疑者は国家体育総局サッカー競技管理センターの主任も務めていたため、
公務員とみなされる。社会的影響も大きいとみなされ、楊一民容疑者とともに、
死刑が適用される可能性があるという。
南勇容疑者は1962年生まれ。吉林省延辺市の出身。瀋陽体育学院を卒業。
現役時はスピードスケートの選手だったが、1997年から中国サッカー協会で働くようになった。
2002年に日韓が共催したワールドカップへの中国チーム出場にも、功績があったとされる。
楊一民容疑者は1956年生まれ。安徽省出身。同省第2チームにゴールキーパとして
所属した。現役引退後は中国サッカー協会、国家体育総局などに勤務した。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0125&f=national_0125_024.shtml