無保険の子:子供2086人短期証取り置き 人権と収税、はかりに−−県調査 /茨城
◇自治体で割れる対応
県が実施した国民健康保険税の長期滞納者に交付する短期保険証(短期証)の窓口取り置き状況調査で、
27市町で中学生以下の子供2086人が含まれていたことが分かり、子供の無保険状態が長期化しないよう
県は市町村に促すことになった。ただ、納税指導の手段として「窓口取り置き」が定着している一面もあり、
県は「最終判断は市町村の責任」としている。収納率向上か子供の人権か。
市町村ごとに対応が大きく分かれており、試行錯誤が続きそうだ。【山内真弓】
県の実態調査は、厚生労働省が今月、長期滞納で保険証を返納した資格証明書世帯を対象に子供の
短期証交付状況(9月現在)を調査したのに合わせ、県独自の質問票を追加して実施された。
4月の改正国保法施行で義務付けられたのは資格証明書世帯の子供の短期証交付だけだが、短期証世帯の子供も、
無保険状態が長引けば人権上問題になりうるとの判断とみられる。
県内44市町村のうち34市町村で、あて先不明で郵送が戻ってきた世帯主を含め2万1958世帯で窓口取り置きが行われていた。
子供135人が無保険になっている鹿嶋市は、窓口取り置きについて「保護者に責任を果たしてほしいので
子供を特別扱いしない」と原則的な立場を強調する。
一方、短期証取り置きの期間をあらかじめ決め、一定期間を過ぎれば郵送する市町村もある。境町は短期証を1カ月など
短い期間で交付し、更新から2週間取り置いた後、窓口に来ない世帯に郵送。日立市は「市の規定で、大人と一緒に
来年1月に4カ月経過した短期証を郵送する方針」とする。
子供206人の短期証を取り置いているつくば市は「収納対策でやっていたが、今までと同じわけにはいかない」として、
県の調査を受け、子供への郵送を検討し始めた。
ソース:毎日jp
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20091120ddlk08040101000c.html