【科学・テクノロジー】クモの糸の驚異と、100万匹が作った「黄金の織物」

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1ぬえ ◆Anjljl2TlBr4 @ムツゴロウ民主主義人民共和国(091116)φ ★
大量の野生のクモから採取された糸で作られた貴重な織物が、9月23日(米国時間)から
ニューヨーク市のアメリカ自然史博物館で展示されている。

独特の金色をしたこの織物を製作するには、4年間と大量の人員が必要だった。

マダガスカルの電柱からコガネグモ科のクモを集める作業に70人が取り組み、
それとは別に12人が、クモ1匹から約24メートルの糸を慎重に引き出す作業にあたった。
こうして作られた11フィート×4フィート(約3.4メートル×1.2メートル)の織物は、
野生のクモの糸でできたものとしては、現存する唯一の大きな布地だ。

このプロジェクトは、織物の専門家であるSimon Peers氏とNicholas Godley氏が共同で主導した。

Peers氏がクモの糸で織るというアイディアに至ったのは、フランス人宣教師のJacob Paul Camboue氏について
学んだのがきっかけだった。
Camboue氏は1880年代〜90年代にマダガスカルで、傷つけることなく
同時に24匹のクモから糸を引き出すことができる小型の手動機械を製作し、
1898年にはパリ万博で「クモ織物」を展示した人物だ。

今回のプロジェクトでは、その手動機械の拡大判レプリカを作った。

最終的に、コガネグモ科のメスのクモ100万匹以上から糸が収集された。
対象となったクモは、マダガスカルの全域に多数生息しており、
豊かな金色の糸を出すことが知られている。

このクモは刺すので、採集には注意が必要だった。また、雨期にしか糸を出さないので、
作業は10月から6月にのみ、行なわれた。

>>2に続きます。
2ぬえ ◆Anjljl2TlBr4 @ムツゴロウ民主主義人民共和国(091116)φ ★:2009/11/13(金) 19:19:51 ID:??? BE:3073594469-2BP(113)
手動式の機械を使ってクモの糸を引き出し、クモの糸96本からなる
糸をつくる作業は、クモの収集とは別の12人が行なった。
糸を出し切ったクモたちは、野生の環境に戻された。

Godley氏によると、野生環境に解放されたクモは、また糸を蓄えるという
(糸を出すまでに約1週間かかるが)。

クモの糸の独特な性質は、研究者の間でもずっと興味がもたれていた。
クモの糸は鋼鉄やケブラーより頑丈で、さらに柔軟性でははるかに勝っている。
通常の長さから40%、途切れさせずに引き伸ばすことが可能だ。

ケブラーは、1965年にデュポン社が開発した樹脂。
高強度・高耐熱性であり、同じ重さの鋼鉄と比べて5倍の強度を持つ。
プラスチックの補強、船体、飛行機、防刃ベストなどに使用されている。
クモの糸の強度は、同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍ある。

鉛筆程度の太さの糸で作られた巣を用いれば、
理論上は飛行機を受け止めることができるとされる。

ただ残念なことに、クモの糸は大量生産が非常に難しい。
まとめて飼育するのが簡単なカイコと違い、
クモには一緒に閉じ込めると共食いする習性があるからだ。

新鮮な生餌が必要で、クモの数が適当でないと共食いを起こしやすい。

また、実験室でクモの糸を作るのが難しい理由の1つとして、
糸が最初は液体タンパク質である点が挙げられる。

クモはまず、腹部にある特別な腺[出糸腺]に液体タンパク質をつくる。
その後、出糸突起で液体タンパク質に物理的な力を加え、
分子構造を再構成することで、固体のクモの糸が作り出される。

この仕組みを人工的に作り出すことに、まだ完全には成功していないのだ。

クモの遺伝子をバクテリア(あるいはウシやヒツジ)に注入し、
クモの糸の生産を試みた研究グループもある(日本語版記事)が、
今のところ、完全な成功には至っていない。

リンク先の記事http://wiredvision.jp/archives/200201/2002012506.htmlは
世界初の合成クモの糸『バイオスティール』について紹介している。
(2009年11月12日)
WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/200911/2009111222.html
3名前をあたえないでください:2009/11/13(金) 22:18:52 ID:pLmLwi7I
写真の糸めちゃくちゃきれいだな…
蜘蛛の糸だなんて信じられん。

てかコガネグモ思ったよりでけぇ
4名前をあたえないでください
動画見たがまさにシルクみたいな光沢なんだな