一足お先に高松城“復元”―。東京・南千住に住む城好きの男性が、
復元の声が出ている高松城の模型を木と段ボールで制作した。
実物の60分の1、仕事の合間に7カ月かけて作った大作で、
「ぜひ香川の人に見てほしい」と、香川県内での引取先を探している。
模型を作ったのは、都内の印刷会社に勤める長谷川進さん(62)。
高校時代から城の模型作りを始め、7年かけて制作した岡山城など、
作品がテレビや雑誌で度々紹介されてきた。
使う素材は木と段ボール。図面を起こして、できるだけ本物に近い姿に
仕上げていくのが制作ポリシーで、今回の高松城は、城関係の出版物に
掲載されていた図面を元に、現存する写真を参考にしながら、
今年1月から7月までかけて、「仕事中にこっそり堂々と」制作したと話す。
出来上がった模型は縦横、高さ80センチの大作。
3、4階の屋根がない独特の天守閣や豪華な唐破風(からはふ)など
威風堂々とした見事な出来栄えで、本人も「屋根の勾配(こうばい)を
つけるのが難しかったが、こんなにうまく出来るとは」と太鼓判を押す。
自宅に設置場所がないこともあり、多くの作品を人にあげてきた長谷川さん。
岡山城は東京の岡山県人会に、会津若松城は小田原城に、
最近では弘前城が弘前市役所(青森県)に引き取られていった。
現在、高松城の模型は勤め先の印刷会社に保管中。
「作ってみて姫路城に匹敵するぐらい美しい城だったのだと思った。
どれだけ素晴らしい城が建っていたか、地元の人に知ってほしい」と、
長谷川さんは話している。東京から香川への送料などはすべて負担するという。
【記事】
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/article.aspx?id=20091106000126