★米が対日政策で異例の協議、「普天間」で焦燥
【ワシントン=小川聡】沖縄県の米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題をはじめとした
鳩山政権の対米姿勢をめぐり、米政府が一段と不信感を強めている。
11月12〜13日のオバマ大統領訪日があと10日余りと迫る中、普天間問題では
決着のメドもなく、焦りの色が濃くなっている。
関係筋によると、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)は30日、対日政策に関する
省庁横断の高官レベル会議を開き、対策を協議した。NSCは大統領のアジア歴訪について
29日に会議を開いたが、対日政策について別途、異例の協議の場が設けられた。
詳細は不明だが、日本の政権交代を踏まえ、今後の日米関係にどう対応するかという
長期的な方針と、オバマ大統領訪日に関する具体的な課題が議題となった模様だ。
米政府はゲーツ国防長官が10月20〜21日に訪日した際、普天間移設をめぐって沖縄県が
求めていた微修正を容認する考えを表明。鳩山政権が現行案を受け入れやすい環境整備に努める一方、
現行案以外の普天間移設は「実行不可能」とし、オバマ大統領訪日までに決着するよう強く求めてきた。
しかし、鳩山政権が同問題の解決に向けて意思統一を図らないうえ、岡田外相が米軍嘉手納基地への
統合案にこだわる姿勢を強調したりしていることに、「大統領訪日の際にも何を言われるかわからない。
鳩山政権の大臣たちは信頼できない」(国務省筋)と危機感を強めている。
首相はさらに29日、「日米同盟のあり方全般について、包括的なレビュー(再検討)を
新政権として行いたい」と国会で答弁。在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の見直しにも言及した。
思いやり予算の削減はゲーツ長官が来日時にわざわざクギを刺して慎重対応を求めた課題で、
ある米政府関係者は「大統領訪日前に発言するとは、鳩山政権はどういうつもりなのか」と不快感をあらわにした。
オバマ大統領は現在、アフガニスタンへの増派問題と医療保険制度改革法案という、
国民の賛否を二分する大問題を抱え、政権基盤も不安定化している。
大統領訪日で、日本からインド洋の給油活動の撤収を伝えられ、普天間問題でも合意履行への
同意を取り付けられないようなら、「大統領の訪日は失敗だったと保守派から批判されるのは必至だ」(米議会筋)。
このため、政権内ではここへきて、「このまま衝突するのだったら、大統領の訪日を取りやめた方がいい」
といった厳しい意見が出始めている。
讀賣新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091101-OYT1T00090.htm ▽関連スレ
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