■フィリピン:MILFと政府 国際停戦監視団再開で合意
フィリピン南部ミンダナオ島の紛争で、反政府勢力「モロ・イスラム解放
戦線(MILF)」と比政府は27日、和平交渉の仲介国マレーシアで協議を
行い、昨年12月以降、活動を停止していた国際停戦監視団(IMT)を
再開する方向で合意した。
合意文書によると、停戦監視や復興開発支援といった従来の監視団の
任務に、新たに住民の生活の安全確保の役割も加える。今年7月の
停戦合意以降も散発的な小競り合いが発生し、数十万人といわれる
避難民が帰還できないでいる。今回の合意は、避難民の安全な帰還と、
生活再建を支援することを目的としている。
活動再開の時期は、正式な和平交渉の場で監視団の任務などを決めた
後としている。しかし、仲介国のマレーシアが監視団に、どういった形で
関与するのか明らかになっていないうえ、正式な和平交渉の再開時期も
決まっていない。
ミンダナオ独立を掲げて武装闘争を続けるモロ・イスラム解放戦線は
03年7月、マレーシアの仲介で比政府と停戦に合意し、04年から
監視団が活動してきた。日本は比政府の要請で06年10月から、
国際協力機構(JICA)の開発専門家を派遣していた。しかし、昨年8月
以降、紛争が激化し、昨年12月から活動を停止していた。監視団には
マレーシア、日本のほか、ブルネイ、リビアが参加していた。
■ソース:毎日新聞
http://mainichi.jp/select/world/news/20091029k0000m030027000c.html