明治大学はマンガやアニメなどサブカルチャー関係の保存施設としては世界最大規模となる
「東京国際マンガ図書館(仮称)」を14年度をめどに設立する。収集対象はマンガや雑誌、
同人誌、原画のほか、業務用ゲーム機やアニメキャラクター商品など広範囲にわたり、
開館時点で200万点を超える見込みという。
明大出身のマンガ評論家で、毎年8月と12月に都内で行われる世界最大の同人誌即売会
「コミックマーケット」を育てた故米沢嘉博氏(06年死去)の14万冊以上の蔵書の提供を受ける
ことになったのを機に、図書館構想が持ち上がった。2年前からは競売などを通じ、大学としても
資料の収集を始めた。
明大の構想では、千代田区のJR御茶ノ水駅周辺に点在する駿河台キャンパス内の既存施設を
改修するか、建物を新設するかして、書庫や閲覧室のほか展示室、イベントホールなども備えた
図書館にする。今月31日には「米沢嘉博記念図書館」を先行して開館し、一般にも公開する。
中心メンバーの一人の森川嘉一郎・国際日本学部准教授は「マンガは戦後の国民のライフスタイル
を映す鏡で、学術的にも貴重。体系的に保存していく必要がある」と意義を説明。民主党政権が建設
中止を決めた類似施設の「国立メディア芸術総合センター(仮称)」について「向こうは器ありきだったが、
こちらはまず中身があった」と皮肉った上で、「とりわけ保存するという機能については(同センターの)
役割を担っていけるようにしたい」と語った。
ソース
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091023dde041040034000c.html