補助金を不正受給したとして、「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)会長の高野修次容疑者(55)ら
計4人が20日、補助金適正化法違反容疑で逮捕され、さくら市喜連川の自立支援施設「ハートピアきつれ川」で
大阪地検特捜部の家宅捜索が行われた。施設関係者の間では「今後のことが全然分からない」など不安の声に包まれた。
同施設には同日午前10時頃、大阪地検特捜部の係官6人がワゴン車と乗用車の計2台で到着。
約7時間にわたって捜索し、段ボール箱約65箱分を押収した。
同施設の職員によると、現在も約20人が入所・通所しており、花の苗づくりなどの授産作業を通常通り行ったという。
事件について質問する人もいたが、職員が事情を説明し、「ハートピアはいつも通りだよ」と話すと、
落ち着いた様子になったという。
30歳代の女性職員は協会幹部の逮捕を受け、「正直驚いた。不正受給した補助金をハートピアの運営費に
流用したという話もあるが、現場は一生懸命やっており、納得できない。はっきりしてもらいたい」と憤った。
男性職員は「情報が入ってこないので、何も分からない。早く次の運営母体が決まるといいのだが」と話した。
ハートピアきつれ川は、温泉ホテル部門と、精神障害者の授産施設部門を組み合わせた全国初の施設。
1996年に「全国精神障害者家族会連合会」(全家連)が開設し、ホテル部門は、障害者らが接客を通して
社会復帰訓練ができる貴重な場として評価されていた。しかし、2年前に全家連が自己破産して解散。
全精社協が運営を引き継いだが、今年3月にホテル部門が経営難を理由に閉鎖された。
画像:「ハートピアきつれ川」から押収した書類などを運び出す大阪地検特捜部の係官
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20091020-506146-1-L.jpg ソース:施設の先行き不安 ハートピアきつれ川捜索 : 栃木 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20091020-OYT8T01407.htm