★補助金流用で厚労省幹部らを任意聴取
大阪地検特捜部に元事務局次長五月女定雄容疑者(58)が逮捕された社会福祉法人
「全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)」が、2007、08年度に流用した
疑いがある厚生労働省の補助金計約5000万円について、特捜部は8日、
交付の経緯を調べるため厚労省幹部らから任意で事情聴取を始めた。
対象は、協会が受給した補助金を担当する障害保健福祉部の当時の
部長や課長、専門官ら約10人に上る見通し。
厚労省側が流用を認識しながら交付していた場合、補助金適正化法に抵触する可能性があり、
特捜部は聴取結果を踏まえ、立件の可否についても慎重に検討を進めるもようだ。
協会や捜査関係者によると、協会は調査研究目的として07年度に3130万円、
08年度に1980万円の補助金を受給。しかし大半が運営する福祉施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の
運転資金などに流用された疑いがあり、うち1800万円は、五月女容疑者や協会幹部らが調べや任意聴取に流用を認めている。
五月女容疑者が逮捕前の取材に、07年度分について
「ハートピアを持っているから、ということで厚労省がくれた」と話していた。
08年度分は外部有識者による1次審査で落選後、厚労省職員による2次審査で獲得。
その過程で協会会長も務めた元特別顧問(故人)が落選後、厚労省幹部に「なぜ落ちたのか」と苦言を呈したことや、
自民党元衆院議員から厚労省へ交付を促す電話があったことも分かっている。(共同)
日刊スポーツ
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20091008-553220.html