■マンゴー栽培
□豪雪地で育む南国の味
マンゴーなど南国の果実を北海道で栽培できないか。収益を追求しながら
挑戦しているのが、空知支庁浦臼町の農業生産法人「神内ファーム21」だ。
道内有数の豪雪地帯とあって、露地栽培は無理。JR砂川駅から車で
約20分、小高い農場に足を踏み入れると、ハイテク施設だらけだった。
通常のビニールハウスよりも光を通す力が強いフィルムハウスが15棟。大きい
ものは1440平方メートル、小ぶりなものでも780平方メートルだ。温度も湿度も
機械制御で、主力のマンゴー以外にバナナ、イチジクなどが育てられている。
マンゴーは高値で売れる収益力の高い果実だ。宮崎や沖縄、台湾、タイなど
ライバルは多い。「道内でもこんなことができる。やるのであれば一番難しいことを
やろう、ということなんです」と、古河和幸専務(63)は説明した。
マンゴー栽培は05年に始めた。従業員に専門家はいなかった。宮崎の農家に
出向き、研修を重ねて少しずつ技術を習得した。
ハイテクに頼れば栽培は楽なのか。取締役で果樹部門副担当の横山大理(だり)
さん(37)は「機械任せゆえに気を張っていないといけないんです」と話した。
機械の故障に気づかなければ果実は一日でだめになってしまう。マンゴーは
繊細で手がかかるのだという。
黄色いナムドクマイ種に加え、08年からは赤いアーウィン種を生産。今年は
6千個を収穫した。古河さんは「宮崎産にも負けない」と自負する。1種類ずつの
2個入りは1万2千円。お中元商戦では東京の日本橋三越本店にも並び、
「酸味と甘みのバランスが良い」と評価された。
お中元より購買力の高いお歳暮商戦に参入するのが目標で、冬採りに向けて
研究が進む。今は赤字だが、古河さんは「年間収量を増やすことで、いずれは
採算を取りたい。13年度決算は黒字化を目指し、レベルアップしたい」と語った。
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《神内ファーム21》社長は大手消費者金融「プロミス」創業者の神内良一氏。
97年に設立。神内氏が香川県立木田農業学校(現・香川大農学部)に進学し、
北海道に2カ月間派遣されたのが北海道で農業を志した原点だという。資本金
110億円、従業員約50人。社が掲げるのは、冬を克服して夏を制するという
意味で「克冬制夏(こくとうせいか)」。ハイテクを駆使した施設なら、冬でも様々な
作物を安定生産できるという考えだ。
■ソース:朝日新聞
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000260909190001 ■依頼ありました
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