ニューデリー(CNN) インド南部タミルナド州で暮らす重度の遺伝性貧血「サラセミア」
患者の9歳少女が、弟の臍帯血(さいたいけつ)から採取した造血幹細胞を移植する
手術を受け順調に回復していると、担当医師が17日に明らかにした。
サラセミアは地中海性貧血とも呼ばれる、ヘモグロビン遺伝子異常による貧血。
重度の場合の治療法として、骨髄移植が知られている。インドでサラセミアの治療のため
、骨髄移植ではなく臍帯血を使った手術は初めて。
少女は生まれてからこれまで毎月、輸血を必要としていた。この病気が遺伝性のため、
母親は少女を出産後、病気を恐れて2度、中絶していた。しかし、
次に妊娠した赤ちゃんは出生前診断で健康な血球を持っていることが分かり、出産した。
少女の弟となる赤ちゃんが生まれた際、医師は臍帯血を保管。検査の結果、臍帯血に含
まれる造血幹細胞の型が少女に適合することが分かり、移植が決まった。
少女は3月から造血幹細胞の移植に向けて、治療を受けていた。医師によると、
移植後約3週間で、少女の体内で健康な血球が造り出されるという。
今回の手術費用は約1万6000ドルだったが、非営利組織(NPO)が負担した。
インドでは毎年、サラセミアの赤ちゃんが約1万人、生まれている。
引用元 CNN
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200909170038.html