映画「おくりびと」で撮影に使われた山形県鶴岡市の銭湯「鶴乃湯」が施設の老朽化により、
今月中にも廃業することになった。劇中で主人公の幼なじみの母親が1人で切り盛りする銭湯として登場。
米アカデミー賞外国語映画賞の受賞後は、カメラを手に記念撮影に訪れる観光客が絶えない人気スポットだった。
1941年創業。番台に座る三谷亨子さん(67)は「10年ごとに風呂釜を取り換えていたが、
この釜は12年目でもう限界。水漏れがひどく来週までもつかどうか」。最近は漏れてくる水を
すくいながら何とか湯を沸かしてきた。交換には約400万円かかるという。
常連客や撮影に協力した団体などからは「続けられるよう助けたい」という声が多いが、
三谷さんは「自分の家のことで迷惑を掛けたくない」ときっぱり。
「さみしいけれど、廃業は数年前から考えていた。おくりびとはいい記念になった」と笑顔を見せた。
建物も老朽化が進んでいるが「記念撮影に来られるのは大歓迎」としており、廃業後もしばらくは残す考えという。
nikkansports.com (8/27 17:38)
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