古代ゾウの臼歯の化石発見 鶴岡・田麦川で発掘調査
古代ゾウ「ステゴロフォドン」の化石発掘調査が行われている鶴岡市田麦俣の田麦川で
10日、ステゴロフォドンのものとみられる臼歯の化石が発見された。同所では以前にもス
テゴロフォドンの化石が発掘されており、調査を行ったミュージアムパーク茨城県自然博
物館の国府田(こうだ)良樹副参事兼資料課長は「これだけたくさんの化石が発掘されて
いる場所は世界的にも例がない」としている。
調査は10日まで3日間の日程で実施。田麦川のり面の地層を掘り進めたところ、9日に
肋骨(ろっこつ)の化石を発見。10日も付近を掘り進めたところ臼歯が見つかった。臼歯は
幅8.5センチ、高さ6.5センチ、奥行き6.5センチ。歯のすり減り具合から大人の個体と推定さ
れるという。1995年に同所で見つかった上あごの化石とは歯の大きさが一致しないため、
別個体のものとみられる。
ステゴロフォドンの臼歯の化石は宮城、福島、富山、茨城各県でも発見例があり、国府田
課長は「標本となる化石が多く発見されれば、標本同士の比較もでき、未解明な部分が多い
ステゴロフォドンの研究がさらに進むのでは」と期待を寄せる。今回発見された化石は、国府
田課長らが今後、調査を進める予定。
◆画像:調査で発見された古代ゾウ「ステゴロフォドン」の臼歯=鶴岡市田麦俣
http://yamagata-np.jp/news/200908/10/img_2009081000124.jpg ■ソース:山形新聞 2009年08月10日 20:30
http://yamagata-np.jp/news/200908/10/kj_2009081000180.php