9日に予定されていた夏の甲子園2日目の1回戦4試合はすべて雨天中止となり、
10日に順延された。これに伴い、3日目に初戦(対長崎日大)が予定されている
花巻東の菊池雄星投手(18)の登場も先延ばしに。各チームともにコンディション作りに腐心する中、
本人はもちろん周囲も厳戒態勢で気持ちの引き締めを図っている。
【室内練習場所「秘密」】
甲子園入りして以来、連日取材攻勢を受ける菊池周辺はこの日、
順延が決まると佐々木監督が陣頭指揮をとり室内練習場探しに奔走した。
「(甲子園球場近くの)グラウンドで最終調整を行うはずだったがコンディションが悪くて…。
監督が方々に連絡をとり室内練習場を確保しました」とチーム関係者。
ここまではどの学校でもやる行為だがその練習場が一切、秘密にされた。ナインや関係者に聞いても、
「バスでどこへ行くかは知りません」と箝口令をにおわせる。まぁ、チームの団結ぶりが伺えてほほえましい。
佐々木監督は「貸していただける相手から名前を出してほしくないとの要望が…場所は勘弁してほしい」と説明した。
普段、親密にしている報道関係者は別かもしれないが、一般には非公開を貫いた。
そこには、連日殺到するマスコミから菊池を少しでも解放してやりたいとの親心も含まれている。
当の菊池も初戦が近づき緊迫感が出てきたのか、いつもの屈託のなさが消えつつあった。
「監督から(単独の)取材は受けないようにといわれていますので…」
一挙手一投足、片言隻句まで報道されるのだからガードが堅くなるのも自然の成り行きか。
【食べ物チェック】
マスコミのチェックもさることながら、内部からのチェックも厳しい。
この日練習場へ向かう前、宿舎のコンビニで弁当などを購入したが、関係者から中身をのぞかれていた。
風邪をひかないよう室内のクーラーは制限され、万一の食あたりを懸念されて持ち物検査。
甲子園のスターは誰もがたどってきた道だが、菊池の試練はスタートしたばかりだ。
ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/spo/200908/s2009081003_all.html 本番近し。菊池周辺はにわかにピリピリムードに包まれている
http://www.zakzak.co.jp/spo/200908/image/s2009081003kikuchi_b.jpg