携帯電話をお守りとしても使ってもらおうと、栗原市若柳の柳徳寺が、インターネットを通じて守り本尊の
イラスト画を無料配信するサービスを始めた。自分の守り本尊を選び、携帯電話の待ち受け画面に表示できる。
特に若者に対しては「仏の目」を意識し、不適切なサイトにアクセスしづらくする効果も狙う。
守り本尊は阿弥陀(あみだ)如来、千手観音菩薩(ぼさつ)、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、勢至菩薩、
大日如来、不動明王の8体。生まれ年のえとで人それぞれの守り本尊が定められており、同寺の本堂には
8体の木彫り像が安置されている。
イラスト画は6月中旬から寺のホームページに掲載し、自由に携帯電話やパソコンに取り込めるようにしている。
荘司大功住職(46)は「中高校生に一番大事なものは何かと尋ねると、携帯電話と答える。そんな世の中を
逆手にとって、携帯電話を良い方向に利用できないかと考えた」ときっかけを説明。「仏様はいつも見守って
くれていることを子どもたちに伝えたい」と語る。
絵が若者にも受け入れられるように、イラストの心得がある檀家(だんか)の20代女性にデザインを依頼。
荘司住職が仏の手の組み方など細部を監修した。
荘司住職は「好ましくないサイトを見ようと携帯電話を開いても守り本尊があれば、ちゅうちょするのではないか。
悪い書き込みをした場合でも、ざんげの気持ちが生まれると思う」と期待する。
守り本尊を待ち受け画面にしている携帯電話を来年1月に寺の本堂に並べ、祈願する計画もある。荘司住職は
「寺の敷居が低くなり、若者が仏教に関心を持つようになってくれればいい」と話している。
[河北新報]2009年07月13日月曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/07/20090713t15022.htm 文殊菩薩待ち受け画像
http://www.kahoku.co.jp/img/news/200907/090712matiuke1_01k.jpg 柳徳寺の本堂にある守り本尊の木彫り像と荘司住職
http://www.kahoku.co.jp/img/news/2009/20090712031jd.jpg