徳島県の緊急経済雇用対策の一環として、離職者を対象にした受講料免除の介護福祉士取得訓練が三日から始まる。
受け入れ先の四国大学短期大学部(同市応神町)と徳島健祥会福祉専門学校(徳島市国府町)には、合計定員三十五人を
大きく上回る八十九人の応募があった。ここ数年、定員割れに悩む両養成校は「離職者の受け入れが、介護に注目が集まる
きっかけになってほしい」と期待を寄せている。
離職者訓練の入学生は四国大学介護福祉専攻が十人(三日入学)、健祥会介護福祉学科が二十五人(四日入学)で、
十八歳から五十二歳の幅広い年齢層。昨年秋からの雇用悪化で解雇された人が大半を占める。一般学生と同じく
二年間受講して卒業すれば、国家試験免除で介護福祉士の資格が取得できる。
全国の介護福祉士養成校では、介護現場の重労働や低賃金が敬遠され、定員割れが続いている。厚生労働省によると、
二〇〇八年度の定員充足率は46%。県内でも〇九年度の一般入学生は、四国大学介護福祉専攻が定員五十人で二十一人、
健祥会介護福祉学科も定員百二十人に対して三十二人にとどまっている。
しかし、離職者対象の募集には、三月六日から十三日間で定員の二・五倍の応募者が集まった。
小論文試験や面接を行った両養成校の担当者は「安易な気持ちで介護に働き口を求める人が大半かと心配したが、
熱意を持つ人が多かった」と口をそろえる。
四月から介護報酬が3%アップし、介護従事者の処遇改善も始まった。健祥会福祉専門学校の小谷盛子教務部長は
「介護にとって大きな転機を迎えた。新たな人材確保のモデルケースとなるよう、離職者の入学生に期待する」と話している。
記事元:介護福祉士取得訓練に離職者殺到 県内養成2校(徳島新聞社)
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2009/04/2009_12386367433.html