【ロンドン=木村正人】金融危機で経済破綻(はたん)に直面しているアイスランドが財政不足を補うため、
世界の一等地にある大使公邸を売りに出した。販売希望価格は総額で約2500万ドル(約24億7100
万円)。ただ、まだ買い手は見つかっていない。
在英アイスランド大使館やアイスランド外務省の説明によると、売りに出されたのは、ロンドンのほか、米国
の首都ワシントンとニューヨーク、ノルウェーの首都オスロの大使公邸。
人気歌手のマドンナさんも居を構えるロンドンの高級住宅街、メイフェアにある大使公邸(延べ床面積約
640平方メートル)はジョージ王朝様式で、1921年の建築だ。エレベーター付きで坪庭もある。販売価格
は約1440万ドルという。
ワシントンの大使公邸(同約930平方メートル)は1928年に建てられ、ベッドルーム10室にバスルーム
5室、プール付きで販売価格は565万ドル。ニューヨークの国連大使公邸はベッドルーム4室で、販売価
格は560万ドルとなっている。オスロの大使公邸は販売価格を算定中という。
それぞれの大使はもっと小さな公邸へ引っ越すことで物権を探している。通貨のアイスランドクローナが
暴落したいま、アイスランドにとり米ドルなどの外貨収入は大きな魅力だ。
アイスランドは昨秋、国内総生産(GDP)の10倍超の総負債を抱える国内銀行が国有化され、国際
通貨基金(IMF)からも21億ドル(約2000億円)の緊急融資を受けている。
2009.3.11 09:16 msn産経
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090311/erp0903110917001-n1.htm