北海道稚内市で2月末、牛丼チェーンの「すき家」が日本最北の牛丼店を開店した。初日は近所のサラリーマンから主婦、
女子高生グループまで幅広い客層でにぎわった。商圏人口の少なさや輸送コストの壁が、チェーン展開する飲食店の進出を
阻んできた同市だが、運営する「ゼンショー」(東京)は「採算性はある」と強気だ。
市街地を通る国道40号の交差点脇。近くには繁華街や宗谷支庁、北海道開発局などが入る合同庁舎がある。
同社は「人口や交通量などの調査で採算が見込めると判断した。通り沿いに昨年開店した自社系列のファミリーレストラン
もあり、輸送コストの低減や自社製品のイメージアップも図れる」と説明している。
チェーン展開する小売店は一定地域内に集中的に店舗を置き、効率化と認知度を高めてシェアを拡大する「ドミナント戦略」
という手法をとることが多い。しかし、人口4万人弱で札幌市からトラックで5時間以上かかる稚内市への進出は難しく、
市内のコンビニエンスストアは道内資本のセイコーマートだけ。
稚内市への進出について、別の牛丼チェーンは「2軒目、3軒目の出店が厳しい地域では進出に躊躇(ちゅうちょ)せざるを
得ない」と話す。
初日の客の反応は上々だ。コンビニの牛丼しか食べたことがなかった高校3年生の戸川堅斗さん(18)は
「うまくて安かった。部活帰りなら大盛りを頼むかも」。友人と2人で来た主婦(35)は「24時間営業の飲食店は珍しい。
しばらく繁盛するのでは」と話した。同社は「都会の店舗とは違い、コーヒーやデザートなどカップルやファミリー向けの商品も
充実させて地域の支持を集めたい」と意気込んでいる。(石橋亮介)
2009年3月2日7時34分 asahi.com
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