栃木県さくら市は、市内にある全29基の火の見やぐらをすべて撤去する方針を固めた。平成21年度は
まず3基を撤去する。建築して40年以上たち、老朽化したことが理由。今後、数年かけてすべてのやぐらを
撤去する。火の見やぐらは、江戸時代から火災の早期発見や消防団の招集手段などとして活躍したが、
デジタル無線の登場という時代の流れもあり役目を終えた。
市総務課によると、市内に現存する火の見やぐらの多くは昭和30年代後半から40年代初めにかけて、
主に消防団の建物脇や道路脇に立てられた。それ以前にも火の見やぐらはあったが、木製だったため
現存していない。
高さは最大約15メートルで、火事が起きると上部に取り付けられた半鐘を鳴らし、消防団の招集や、
地域住民に火事を知らせる役割を担っていた。
しかし、昭和60年代から平成9年にかけて、消防団員を招集するための「消防団緊急伝達装置」の
スピーカーがやぐらに設置された。さらに昨年3月末に同装置が廃止され、翌月から防災行政用の
デジタル無線の使用が始まった。すでに多くの火の見やぐらで半焼が取り外されており、本来の役割を
終えていた。
市は、鉄製のやぐらの腐食が進んで倒壊などの可能性もあるとして、撤去することを決めた。
ソース : MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tochigi/090219/tcg0902190327003-n1.htm