プロ野球・阪神タイガースが昨年、リーグVを逃したことでムダになった発注済みの優勝記念グッズの代金を
不当に半額の1億数千万円にさせたとして、公正取引委員会が下請法違反で阪神百貨店を運営する
「阪急阪神百貨店」(大阪市)に再発防止などを求める勧告を出すと決めたことが13日、分かった。
いくらナニワの商人(あきんど)とはいえ、代金半額はムチャでんがな〜。
阪神が序盤から首位を独走した2008年のセ・リーグペナントレース。最大13ゲーム差もあったのに、
巨人に「メーク・レジェンド」を許してしまったことが“下請けいじめ”に発展した。
関係者らの話によると、阪神百貨店は昨年7月ごろ、阪神の優勝を見越して、
ロゴ入りのタオルやTシャツなどの優勝記念グッズを十数社の下請け業者に発注した。
しかし“悪夢”が。歴史的V逸となり、グッズ販売は不可能に。
阪神百貨店は2億円を超える代金のうち半額だけを11月に支払った。
ところが、下請法は下請け業者に責任がない理由で、いったん契約した代金を減額することを禁止している。
公正取引委員会は同法に抵触する恐れがあるとして、12月初旬になって同社から事情聴取。
これを受け同社は同月中に残りの半額も支払ったという。
阪神百貨店側は半額の支払いについて「下請け業者とは、優勝しなければグッズは回収・廃棄し、
経費は業者が負担するとの誓約書を交わして製造した。経済危機という社会情勢も考えて、半額は(阪神側が)負担すると決定した」と説明。
一見半分損をかぶった“美談”のようでもあるが、この関西での“猛虎人気”を背景にした強気の契約そのものに問題がある可能性大。
下請法は注文した物品の受領を拒むことも禁止しているからだ。
公取委も阪神側の弁明を認めず、実質的に“半額にまけさせた”と判断したもようだ。
過去にも、当てがはずれた優勝記念グッズが廃棄処分になり、経費も企画・製造側が負担したケースがあったという。
業界関係者は「去年の場合も『絶対大丈夫や』いうて優勝記念グッズを大量に作って倉庫に山積みにしてた業者さんがおりました。
阪神球団は権利関係が厳しいから、だいぶ泣きを見たらしいですねん」と同情していた。
阪急阪神百貨店、半額にまけろ!下請けいじめ(サンケイスポーツ)
http://www.sanspo.com/shakai/news/090214/sha0902140504013-n1.htm http://www.sanspo.com/shakai/news/090214/sha0902140504013-n2.htm http://www.sanspo.com/shakai/news/090214/sha0902140504013-n3.htm