東北大病院(仙台市)が、2004年4月の国立大学法人化以降、医師の超過勤務時間を一律に
月30時間で打ち切り、適切な残業代を支払っていなかったことが、6日わかった。
不払い額の合計は、内部調査を行った2006〜07年度の2年間で約5500万円に上った。
国から指摘を受けて改めたが、同大は延べ約260人に対し、今月中に不払い分を支払う。
不払い総額が1人で150万円を超えるケースもあるという。
同大によると、勤務時間は医師の自己申告だったが、病院業務や診療と関係する研究と、
残業代の支給対象になりにくい個人的な研究との線引きがはっきりせず、勤務実態の把握が難しかった。
このため、小児科や産科、麻酔科など激務の臨床医には残業代を月60時間まで認める一方、
ほかの臨床医は、国立大学法人化の際に労使間で上限として確認した月30時間を目安に打ち切っていた。
しかし、07年末頃に国から不適切と指摘された以降は、勤務時間の申告は診療中心に
限定して行うように医師を指導しているという。
(2009年1月7日08時34分 読売新聞)
▼ソース
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090107-OYT1T00016.htm