家族や親せきが集まり、お節料理や鍋を囲む機会が増える年末年始。需要が高まる海産物は、
エビが円高の恩恵で安い半面、イクラやタラバガニは品薄で、前年に比べ割高。県内の消費者は
食材の選択に頭を悩ませ、各スーパーは他品種への切り替えなどで購買意欲喚起に躍起だ。
円高で売り上げを伸ばしているのがエビ。インドネシア産などの品が豊富で前年に比べ1−2割
安いという。12月に入って需要が高まり、各スーパーでも売れ行き好調だ。
一方、値上がり傾向なのがイクラ。全国的な秋サケ漁の不振に伴い品薄の状態で、価格は前年より
1−3割ほど高い。正月料理に彩りを添えたい消費者にとって悩みどころ。盛岡市の岩井良子さん(76)は
「今年は高いけれど、イクラを食べないと正月を迎えた気がしない」と話す。
釜石駅前商業協同組合の八幡雪夫専務は「前の年と金額は変えずに、量を抑えて買っていく人が
多いようだ」と動向を見る。
ナメタガレイも漁獲量の低迷により品薄となっており、価格は1−2割高い。タラバガニも前年比
1−3割ほど高く、売り上げも低調だ。
盛岡市本宮の盛岡南サティは、タラバガニのほかにズワイガニの品ぞろえを充実させ集客を図る。
水産責任者の斎藤和弘さんは「ズワイガニはタラバガニに比べ、同量でも1000円ほど安い。正月に
欠かせない華やかな食材のカニを楽しんでほしい」とアピールする。
岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081230_8