◆◆◆スレッド作成依頼スレッド◆◆◆★46匹目

このエントリーをはてなブックマークに追加
19名前をあたえないでください
米国に漂う微妙な空気 ファンも選手も気乗り薄

 前回のWBCで米国の2次予選敗退が決まった後、D・ジーター(ヤンキース)
に尋ねたことがある。米国のファンは失望していると思うか、と。彼は少し
考えた後、肯定も否定もせず「借りを作った」と答えた。ファンの反応を
測りかねていたようだ。その日の相手はすでに準決勝進出の望みがない
メキシコだったが、観客席にはメキシコ国旗ばかりが目についた。

 先日、3年前を振り返って「何のために戦っているのか分からなかった」と
話したのはJ・バリテック(レッドソックス)。ハートフォード・コーラント紙の
D・アモーレ記者は「状況は当時と変わらないのでは」と現在の空気を読む。

 「アメリカンフットボールのスーパーボウルでさえ当初、盛り上がりに欠けた。
ファンも選手もまだWBCに距離を置いている」。いまや米プロスポーツ界最大の
イベントも当初は苦戦。昨年は9750万人がテレビを見たとされるが、視聴者数
を一つの目安にするなら5000万人に達したのは6年目のことだった。

 どこか冷めた反応のことを「LUKEWARM(気乗りしない)」と表現するが、本来、
旗振り役である米代表チームのトップの動きも鈍く、チームを率いるD・ジョンソン
監督が決まったのは昨年十二月十日。日本が代表監督でもめていたころ、
彼らは候補者の人選すら終えていなかった。昨夏にチーム体制を巡って選手
からボイコットの動きが出たベネズエラなどと比べ、スローぶりが際立つ。

 雪辱を口にする選手もいるが、M・テシェイラ(エンゼルス)のように前回、屈辱
を味わいながら「もう出たくない」と話す選手も。米国内に今も漂う大会との
距離感。その裏にあるのは余裕か、LUKEWARMか。前回同様、米国の本気度
はつかめぬままだ。(スポーツライター 丹羽 政善) ※チームは昨年の所属

日本経済新聞 2009年1月1日(木)

ソース
http://up.mugitya.com/img/Lv.1_up82425.jpg