◇都内5カ所、利用者が急増
路上生活者が一時的に滞在できる東京都内5カ所の「緊急一時保護センター」の入所率が年末に急上昇し、
100%に迫っている。過去に例のない事態といい、不況で住まいを失った人が利用率を押し上げていると
みられる。施設を管理・運営する特別区人事・厚生事務組合の担当者は「生活に困った人がさらに詰めかけて
くるかもしれない」と話し、年明けに向け対応を検討している。
センターは東京都と23区が共同で開設、現在の定員は計454人で、各区の福祉事務所が入所の受付
窓口となっている。入所できる期間は原則として1カ月で、3食提供される。料金はかからない。
今年4月、退去後に再入居できるまでの期間を半年から3カ月に短縮したことから利用者が増え、
これまで7〜8割だった入所率は上昇傾向ではあった。
だが、問い合わせが目に見えて増えだしたのは、12月10日から3月2日までの間にだけ認められる
短期入居(2週間)が始まってから。26日の時点で、練馬寮(練馬区、定員100人)と世田谷寮
(世田谷区、定員100人)は満員の状態。5カ所全体では440人が入所しており、入所率は
96・9%になっている。
豊島区福祉事務所の担当者は「失業して住むところがないという相談が11月ごろから増えた。こうした
困窮者が初めて入所してくるケースもあった」と話す。厳冬期を控え、路上生活者の支援団体が短期入居を
勧めていることも背景にあるという。
保護センターの入居者の中には、就労支援を受けながら生活できる「自立支援センター」(都内5カ所、
定員326人)に移る利用者もいる。平年は7割だった自立支援センターの利用率も、26日現在で
99・4%に上っている。
組合の大迫正晴・自立支援担当課長は「両方のセンターが満員になってしまいそうな状態で、危機感を
持っている」と語った。
毎日新聞 2008年12月28日 東京朝刊
※依頼を頂き立てました。
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1230258286/32 毎日jp
http://mainichi.jp/life/housing/news/20081228ddm041040055000c.html