【シンガポール=宮野弘之】鳥インフルエンザの感染報告が多い冬に入り、今年もアジア各地で人や家禽類への感染が増え始めた。カンボジアでは今年初めてH5N1型ウイルスの人
への感染が確認され、インドネシアで17日に死亡した女性も、鳥インフルエンザに感染していた疑いがもたれている
。また、インドの西ベンガル州などでも家禽類への感染が拡大。農民らが家禽類の引き渡しを拒むなどしているため処分が遅れており、今後、人への感染の拡大が懸念されている。
インドネシア国営アンタラ通信は17日、首都ジャカルタ西部で24歳の女性が鳥インフルエンザとみられる症状で死亡したと伝えた。H5N1型ウイルスに感染していたとすれば、
同国で114人目の死者となり、世界最悪の記録を更新することになる。
またAP通信によると、カンボジアでは19歳の男性が同型ウイルスに
感染していたことが確認された。同型ウイルスの感染確認はカンボジアでは2005年以来8人目で今年は初めて。
一方、インド東部の西ベンガル州当局者は17日、英BBC放送に、同州内の2つの村の鶏やアヒルなどの家禽類から
H5N1型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたため、約1000羽の家禽類を処分したことを明らかにした。ただ、
感染が疑われる家禽類は数十万羽に上る。
地元メディアによると、政府は鶏1羽に50ルピー(約90円)、アヒルには75ルピー(約135円)を支払うとしているが、
貴重な食料でもあるため、農民らは自分の鶏などは感染していないとして引き渡しを拒否している。しかし同州内では100人以上
の人が鳥インフルエンザの疑いがある症状を見せており、拡大防止へ早急な対応を迫られている。
yahooニュース
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