★病院で「耳マーク」普及を 県中途失聴・難聴者協会
特定非営利活動法人(NPO法人)県中途失聴・難聴者協会(樋下光夫理事長)は、医療機関への
「耳マーク」シール普及に取り組んでいる。同協会は県医師会を通して県内の病院にシールを配布。
既に導入している医療機関もあるが、浸透はこれからだ。聴覚障害者は、外見からは耳が聞こえないと
分からないことも多く、同協会は「診察券やカルテに張って活用してほしい」と呼び掛けている。
耳マークは、耳の形をしたシンボルと「耳が不自由です」「手で合図してください」という言葉が入っている。
聞こえないことを分かってもらい、コミュニケーションなどで配慮をしてもらうことなどが目的。
同協会は、医療機関でのマークの普及を願い、診察券に張ることができる
小さいシール(縦2・5センチ、横2センチ)を6月に県医師会に1000シート(10枚入り)贈呈。県医師会は9月、
県内の約100病院にこのシールを送った。
盛岡市東黒石野3丁目の松園第一病院(河嶋寛院長)は、10年ほど前からシールを導入。患者の了解を
得て、カルテの分かりやすい所に張って活用している。
河嶋院長は「シールを張ることで、職員は患者さんの目を見ながらゆっくり話すなどの対応ができる」と
効果を実感する。
聴覚障害者は、病院の待合室などで名前を呼ばれても気付かないことも多い。医師や看護師の
言っていることや、指示されていることが分からず、戸惑うこともあるという。
樋下理事長は「診察券やカルテのシールを見て、呼び出しのときには肩をたたいたり、病状や治療内容などを
書いて教えてもらえると大変助かる。高齢化が進んでいるので、耳が遠くなった人にも使ってほしい」と願う。
同会の佐藤進さん(81)=盛岡市=も「多くの医療機関でこのマークの目的や使い方を知ってもらい、
広がってほしい」と望んでいる。
■ソース:岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20081216_14 ※画像:「耳マーク」シール
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2008/m12/d16/mimi081216.jpg