必要な睡眠時間は、人によって大きく異なる。長く眠らないと調子が悪い人もいれば、毎日2時間で
平気だという人もいる。睡眠をサポートする味の素のサプリメント「グリナ」の開発に携わった東京
大学名誉教授・高橋迪雄さん(同社顧問)は、今、睡眠は2サイクル(3時間)でいいと実感している
という。違いはどこにあるのだろう。高橋さんに睡眠の不思議について聞いた。
人は、ノンレム睡眠とレム睡眠が組み合わさった睡眠サイクルを繰り返すが、高橋さんは「最初の
1、2回が勝負どころ」と強調する。1サイクルで良質な睡眠が取れる人は短時間でいいが、1サイクルが
なかなか成立しない場合は、長い時間が必要になる。毎日2時間しか眠らなかったと言われるナポレオンは、
すばやく良質な睡眠が取れていたのかもしれない。
一方で、「16時間も覚醒を続けられる動物は人間だけです」と高橋さん。チンパンジーやゴリラも
短時間で寝たり起きたりを繰りかえしているという。歴史上、長きにわたって集団で狩りや採集をしてきた
人間は、みんなと一緒に活動できる人が能力が高いことになる。日中に寝たり起きたりしている人は進化の
過程ではじかれてしまったのだろうと推測する。
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>>2へ続く)
毎日jp
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081211mog00m040032000c.html