★鹿嶋少年監禁殺害 組関係者介入で凶悪化
鹿嶋市の工員、酒井浩樹さん=当時(19)=が二〇〇六年九月に行方不明となり、
今月三日に城里町の山中から遺体で見つかった事件は、酒井さんの死体遺棄罪で起訴された
神栖市筒井、自動車登録代行業福岡博実被告(30)ら五人が二十九日に殺人容疑で
鹿嶋署捜査本部に再逮捕されたことで、捜査が大きく進展した。
事件は酒井さんと中学時代の仲間の少年たちとの交友関係のトラブルに暴力団関係者が
介入したことで、一気に凶悪化していった。 (中津芳子)
捜査本部の調べでは、酒井さんの逮捕監禁から殺害、死体遺棄に及ぶ一連の事件で
主導的な役割を果たしたのは、殺人容疑で再逮捕された福岡容疑者と元暴力団組員、
高久勇一容疑者(35)ら。福岡容疑者も暴力団に出入りしており、二人はつながりがあった。
酒井さんは〇六年九月、別の少年=当時(18)=と一緒に福岡容疑者らに
鹿嶋市内の民家などで監禁された。その後、もう一人の少年は解放されたが、
酒井さんは激しい暴行を受けて殺害された。
監禁には同じ中学を卒業した仲間の少年三人も加わっていた。
酒井さんと少年らは卒業後も一緒に遊ぶなどしていた。一方、少年らと酒井さんの間には
六、七年前、男女関係をめぐるトラブルもあった。少年の一人が知り合いの福岡容疑者に
「酒井さんにトラブルを言い触らされた」と相談したことが、事件の発端とみられる。
調べでは、福岡容疑者は酒井さんの死体を遺棄する際、
解放したもう一人の少年を「口封じ」のために手伝わせていたという。
酒井さんが殺害され二年余り。
捜査に長期間要したことについて、県警幹部は「容疑者に暴力団関係者がいたため、
報復を恐れて(関係者の)供述が得られなかった」と説明している。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20081130/CK2008113002000145.html?ref=rank