【ノーインテリジェンス】 KY田母神空幕長の国益空爆 不用意な情報発信は危機管理意識の死角から

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5ランボルギーニちゃんφ ★
>>4の続き

●「オバマ大統領」は史上初の「真の米文民統制」

 改めて強調しますが、現在誰もが認める世界最強の武力、アメリカ国防軍の場合、陸海空+海兵隊、
米国4軍の統合司令官は米国合衆国大統領であります。大統領は「文民のトップ」ではなく
「文武両官」の最高司令官です。バラク・オバマ候補がアメリカ合衆国大統領に選出されれば、
史上初めて非白人系の米国陸海空軍総司令官が誕生することになります。また日本への原爆投下の
最終決定を下したのは大統領のハリー・トルーマン総司令官です。現在投票が進んでいる
米国大統領選が、国防軍のトップを(選挙人を経由した)民衆の投票で選ぶシステムであることを
確認しておきましょう。
 私はノースカロライナのフォートブラッグ基地では多くの兵士と友達になりましたが、
彼らは徹底して「アポリティカル」非政治的な発言に終始しました。なぜなら「軍人宣誓」を
しているからです。米国では現在でも、聖書に手を置いて軍人としての宣誓を行います。
 兵士として給料を貰っている間は、政治的な発言は一切できません。絶対にしてはいけないのです。
もし破れば、命令系統が混乱した弱っちい軍隊だと喧伝することになるからです。
また退官後も守秘義務があり、それを守る代償として終身年金が与えられます。
しかし退官後は個人の政治的発言が許されるようになります。
そうなって初めてコリン・パウエル元統合参謀本部議長が「共和党政権の国務長官」にもなれば
「民主党政権の外務担当」にもなり得るのです。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20081104/176177/?P=2

 田母神氏は「政府見解に一言も言えないのでは北朝鮮と同じだ」と述べたようですが、
それは「米国陸海空軍とも同じだ」と、正確に訂正されなければなりません。
国会への参考人招致にも応じるとのことですので、「持論」以前にまず己の職務を規定する法規から、
きちんと点検しなおさないと、航空自衛隊全体の見識を疑われることを指摘したく思います。
間違いなく、良心的な武官がたくさん、頭を抱えているはずです。
 ちなみにワシントン以来ジョージ・ブッシュJr.までの歴代の大統領は例外なく軍歴があります。
しかしバラク・オバマ氏には軍歴がありません。日本ではあまり強調されていませんが、
彼が当選すれば、単に「アフロ・アメリカンの大統領」というのみならず、米国史上初めて、
本当の意味での「文民統制」つまり制服を経験していない三軍総司令官が誕生するわけです。
これは米国にとってリンカーン以来、いやワシントン以来の革命的な出来事なのですが、
そういうアメリカの選挙に合わせて「田母神空爆論文」問題が噴出してきたわけです。

(続く)